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職場における「創造的な善」の包括的理解ー9

Redeemer City to Cityのポッドキャスト「How to Reach the West Again(欧米世界に再び届くには)」で行われた、ミッシー・ウォレス氏へのインタビューからの抜粋で、許可を得て掲載しています。

シリーズ:9 忠実な存在感


ブランドン・J・オブライエン(以下BOJ):先のお話の中で、従業員の労働と休暇のバランスを取るためにシフト調整を提唱された方の例がありましたね。しかし、それはうまくいきませんでした。あなたがおっしゃったシナリオで、組織の現場レベルで必要な変化を察知し、そのような変化を提唱して実現できた人の例を教えてください。

ミッシー・ウォレス(以下MW): 私の心に強く残っている例があります。ティム・ケラー氏の「忠実な存在感」という言葉を借りれば、その人は忠実であり続けました。でも彼がいる間に一件落着したわけではありません。彼が去った後も物語は続き、単にそのきっかけを作ったに過ぎない存在でした。上場しているヘルスケア企業で中間管理職についていましたが、その企業は収益性や株主の期待に応えるために必要な柔軟性はあまりなく、非上場企業には存在しないような制約がありました。ある時、彼は最低賃金レベルの労働者の間で、病欠ではない予期せぬ欠勤が発生することに気づきました。それは高学歴やもっと高収入の社員よりもずっと長期の欠勤でした。

これを彼は、車のバッテリーが壊れたケースで説明してくれました。もし私なら車のバッテリーが壊れても大した問題ではないだろう。3時間後に修理してもらい、車で通勤することもできるし、Uberで移動することもできる。低賃金労働者の場合、車のバッテリーが壊れても、新しいバッテリーを手に入れるだけのお金はないし、ましてやレッカー車を呼んだり、Uberにお金を払ったりすることもできない。だから消費者金融で25%の金利のローンで借金し、バッテリーを買いに行くといった方法を考えたりしなければならないと。

こういう場合、問題解決に2日半から3日かかります。私の場合は3時間で終わる作業です。可処分所得がそれなりにある人なら簡単に解決できることが、最低賃金労働者には極めて難しいという構造的なことを彼は何度も目の当たりにしたんです。そこでこのような事態に対処するための従業員緊急基金を提案しました。そしてそれを上層部に提案したところ、1週間後に電話がかかってきて、「うちの最低賃金労働者がワーキングプアであることを人事部長に証明したのか」と言われたそうです。「さっき部長が来て、最低賃金の技術者がもっと教育を受けて組織で出世するために、看護師レベルの給与を支払うべきかどうかについて、これまでの見解を見事にひっくり返した」と。

この話が面白いのは、解決方法が単純明快ではなかったところです。つまり、中間管理職の彼はこう思ったわけです。「なるほど、最低賃金労働者には、私にはない制約があって欠勤してしまう。休みたいわけでないし、もっと言えば給料をもらえないのは困る。彼らが欠勤するとクリニックが回らないから欠勤して欲しくない。彼らの欠勤をほんの少しでも減らすことができたら、会社も労働者も、そして私も助かる。この壊れた状態を修復するにはどうしたらいいのだろう。

彼がこういった破れを明らかにすると、変化をもたらす権限がある人がこう言いました。「あなたの提案する変化が起きるかはわからないけれど、私ができるとしたら…最低賃金労働者が車のバッテリーを買うお金すらないということは、自分の学位取得のために学費も捻出できないと言うことですよね。彼らに社内で出世して欲しいならその学費を援助する、こういう方法でなら力になれるかと。」

中間管理職の彼の指摘によって、この企業の最低賃金労働者グループ全体に学費援助の恩恵がもたらされました。彼はのちに別の業界で働くようになりましたが、最近もらった連絡では、彼が最初に提案した緊急資金も実現に向けて取り組まれているとのことでした。 

彼は忠実であり続けました。ある問題に目を向け、「なぜその問題が存在するのか? この問題で誰が傷ついているのか? それを変えるために何ができるのか?」と考え、それを提示したのです。

BJO: 今日は来てくださってありがとうございました。ともすれば誤解されやすいコメントに耳を傾けてくださって感謝します。

MW: こちらこそありがとう、ブランドン。このような仕事をさせていただいて身が引き締まる思いです。聞いてくださっている皆さん、何か異論があれば、ぜひお聞かせください。この対話に参加でき光栄です。キリストが墓からよみがえったという事実、それが私たちの9時から5時までの毎日に何を意味するのか。これを理解することで、世界中のすべての人が恩恵を受けることができると私は思っています。

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このブログの英語原典は、”A Holistic Understanding of Creative Goodness in the Workplace”

ミッシー・ウォレス氏は、Redeemer City to Cityのグローバル戦略サービス担当ディレクター。それ以前は、Nashville Institute for Faith and Work (NIFW)の創設者兼エグゼクティブ・ディレクターを務めた。ヴァンダービルト大学で経済学の学士号を、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院でMBAを取得。

LIGHT PROJECTでは、働くクリスチャンが、「信仰と仕事」を統合して、毎日の仕事を通して、職場でイエスの光(Light)を輝かせることができるように励まし、養うことを目標としています。

このブログを通しても、皆さんの励ましと役に立てれば嬉しいです。

翻訳:廣橋麻子(City to City Japan)