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職場における「創造的な善」の包括的理解ー1

Redeemer City to Cityのポッドキャスト「How to Reach the West Again(欧米世界に再び届くには)」で行われた、ミッシー・ウォレス氏へのインタビューからの抜粋で、許可を得て掲載しています。

シリーズ:1 人々が自分の仕事に関心があるというレンズ


ウォレス氏は教会に、各個人が職場など影響を与えられる領域でキリストに似せられたものになるように会衆を整えることを勧めています。

ブランドン・J・オブライエン(以下BOJ):今日はまず公共圏(public sphere)について話し合いたいと思うのですが、「公共圏」という言葉を聞いたとき、多くの人はどんなことを思い浮かべると思いますか? 仕事とは公の場で行われるものだと考えているのでしょうか。それとも、どこに行くにもついてくる日常の延長なのでしょうか。

ミッシー・ウォレス(以下MW):いい質問ですね。「公共圏」についてどう考えられているかわかりませんが、あまり一般的に使われていないという点では不思議だなと思います。この言葉から連想されるのはおそらく、連邦、州、地方、学校、政治など、政府が関与するものではないでしょうか。でも別の角度から考えると、公共圏とは、家から公共の場に出て一緒に仕事をしたり、遊んだり、必ずしも自分が選んだわけではない、自分とは関係のない人たちと交流したりする場のことだと思うのです。私から見たらほぼすべての職場が公共圏ですね。特定の組織で働くことを選択したとしても、おそらくそこで一緒に働く人すべてを選んだわけではありませんから。

BJO: その職場を、まず弟子訓練の場として考えることでどんな利点があると思いますか? 私たちがクリスチャン生活を送る主な場所として職場を考えたらどうなるでしょうか?

MW:まさに今の時代とても重要な質問ですね。かつて北米のある時期、人々はユダヤ・キリスト教的価値観の下にあると仮定して職場に来ていたけれど今の欧米は必ずしもそうではないとティモシー・ケラー博士が指摘しています。私もその通りだと思います。教会や牧師、ビジネス界のリーダーが理解しておくべきことは、仕事が人間の生活にとって最も重要になっているという点です。

ギャラップ社が数年前に「What The Whole Wide World is Thinking」と題して、先進国でも発展途上国でも世界中の都市から農村にわたり、社会経済格差を超えるようなトレンドがあるかを調べました。結果、ギャラップ社史上最大の発見として、人々は何よりも仕事に対して関心を抱いているということがわかりました。ギャラップ社のCEOは、「人間はかつて、愛、お金、食べ物、住まい、安全、平和、そして自由を何よりも望んでいた。この30年で、私たちは変わった。今、人が望むのは良い仕事だ」とコメントしています。さらに、リーダーに関するすべては、人々が自分の仕事に深い関心があるというレンズを通して捉えられなければならないと語っています。ですから牧師や教会が人々にキリストの約束を理解してもらおうと努め、その街に影響を与えたいなら、このレンズを通してする必要があります。牧師や教会の仕事は、キリストの贖いの業を通して福音の約束を理解させる、いわば高速道路の進入路(入口)みたいなものです

牧師や教会が、人々にキリストの約束を理解させ、そしてあなたの街に影響を与えようとするなら、このレンズを通して助けなければならないのです。牧師や教会の仕事は、いわばキリストの贖いの業を通して福音の約束を理解させる進入路(入口)ですね

(一方職場は)ノンクリスチャンにとっても聖くされる場、キリストのしたことに照らして自分自身がいかに壊れているかを理解する場になります。聖化される過程の一部として苦しみが働いていることがわかるようになるんです。都市に影響を与えるよう出ていく退出路(出口)です。一週間仕事をしたり、子供の世話をしたり、よく食べ、よく眠り、体を動かした後、どれだけの時間が自分に残されているでしょう。自分の街のために何かをしようと思ってもどれだけ余力があるでしょう? もしかしたら全時間の1%に過ぎないかもしれません。ですから人が時間を最も費やす中心的な場所(ギャラップ社によると仕事ですが)に目を向け、自分の信仰が街にどう影響し変化をもたらすかわかるようになったら、それこそ何らかの勢いが生まれるかもしれません

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このブログの英語原典は、”A Holistic Understanding of Creative Goodness in the Workplace”

ミッシー・ウォレス氏は、Redeemer City to Cityのグローバル戦略サービス担当ディレクター。それ以前は、Nashville Institute for Faith and Work (NIFW)の創設者兼エグゼクティブ・ディレクターを務めた。ヴァンダービルト大学で経済学の学士号を、ノースウェスタン大学JLケロッグ経営大学院でMBAを取得。

LIGHT PROJECTでは、働くクリスチャンが、「信仰と仕事」を統合して、毎日の仕事を通して、職場でイエスの光(Light)を輝かせることができるように励まし、養うことを目標としています。

このブログを通しても、皆さんの励ましと役に立てれば嬉しいです。

翻訳:廣橋麻子(City to City Japan)

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