コンタクト

コンタクト

info@lightproject.jp

注: iCloud or me.comは百々来ませんので、それ以外のメアドでお願いします。

仕事の神学シリーズ:III-3

このブログは、Denver Institute for Faith & Workより許可を得て掲載しています。


仕事における意味(前半)

Jeff Haanen著

かつて、その音楽で聴衆の涙を誘うヴァイオリニストがいました。幼い頃から演奏していた彼は、クラシック音楽界の高みに上り詰め、名門オーケストラに入団しました。ところが、周囲の文化を見るにつけ、クラシック音楽に対する評価が急速に薄れていることに気付きます。このままでは、聴衆がいなくなり、音楽のキャリアもなくなり、モーツァルト、バッハ、ヘンデル、ベートーヴェンの美点が失われてしまうという危機感を抱いたのです。

そこで彼は、演奏家としてのキャリアから足を洗い、クラシック音楽を広めるための全国的なキャンペーンを始めることにしました。彼は地元の学校を訪問し、講演を行いました。裕福な寄付者を集めて音楽アンサンブルのスポンサーとなる資金集めを主催しました。芸術を擁護する非営利団体を立ち上げました。彼は、クラシック音楽の衰退と地域社会にとっての重要性についての認識を高めるために、学会に出向いたり、ポッドキャストで話したり、選挙で選ばれた議員たちと夕食会を開いたりしました。

長年の努力の後、ある日、彼はヴァイオリンを手にしました。危機はすぐには解決しないと悟った彼は、自分を慰めるためにケースを開け、弓を取り出してソナタを弾いたのです。ネックを握り、弦に指をかけ、楽器をあごに持ち上げたとき、彼は気持ちが散漫になっている自分に気付きます。音符はとらえどころがなく、リズムはバラバラに感じられました。彼の頭の中はショパンのことではなく、仕事、目標、ターゲット、そしてまだ返事を出していない山のようなメールのことでいっぱいだったのです。

数ヶ月の努力を重ねた末に、逆説的ですが、ヴァイオリンやクラシック音楽への興味が薄れている自分に気づいたのです。彼は以前の面影を失っていました。

さまよう

ベイラー大学の教授で、政治哲学者でもあるデビッド・コリー博士に元を得たこの物語は、私たちのキャリアに関する真理を物語っています。

肩書き、地位、お金、権力、成功 -- キャリアをスタートさせるとき、これらが私たちを突き動かすことはほとんどありません。しかし、これらの「手段」が「目的」となり、私たちはそもそもなぜその分野に入ったのかを忘れてしまうのです。例えば、正義に燃えてロースクール(法科大学院)に進学したものの、結局はロースクールでの借金を背負い、生活費を稼ぐために会社勤めをし、お金の払われる時間に追われる毎日を送ることになり、当初の理想がたぶん甘かったと感じる弁護士。少しずつ、私たちは自分のために築き上げた生活に馴染んでいきます。しかし、私たちの仕事は、かつて希望で満たされていた花瓶の中の、使い果たされてしおれた花のように、私たちを萎ませた気分にさせるのです。

長年にわたり、私は成功したプロフェッショナルの人生にあるパターンを見てきました。例えば、中小企業の経営者です。会社を築き、売却して大金を手にし、休暇を取りますが、「出口」(会社の売却)の後、人生の意味を見出そうともがきます。風のない海を漂う船のように、彼は方向感覚を取り戻そうともがくのです。再びビジネスのプレッシャーにさらされることを嫌うのと同時に、顧客を見つけ、問題を解決し、チームを作るという闘いの中で感じていた意味や目的の感覚を取り戻したいと切望するのです。その代わりに、慈善活動に手を出したり、より大きな家を買ったり、子供や孫と過ごす時間を増やしたりします。しかし、そのような活動もはかなく感じられ、約束された充実した人間らしい生活には決してなりません。

では、私たちに起こることは、いったい何なのでしょうか。ソーシャルメディア上の「サクセスストーリー」-- 大きな仕事、立派な学位、大きな社会的影響 -- の喧伝が、私たちの心を、例えばヴァイオリンを弾くという単純な楽しみから引き離し、世界の一部を救うという英雄的聖戦に駆り立てるからなのでしょうか。私たちがもともと抱いていた理想が、単なる理想でしかなかったことに気づくからなのでしょうか。 市場という流砂が私たちの初心を飲み込み、私たちに残されたのは給料という安らぎだけだということに気づくからなのでしょうか。 それとも、どこかで、どういうわけか、私たちは自分の人生で実際に何を追い求めるべきなのかわからなくなってしまったからなのでしょうか。

後半では、「手段ではなく、目的」に続きます。

ーーーー

このブログの英語原典:https://denverinstitute.org/meaning-in-work/

Denver Institute for Faith & Workのビジョンは、すべての人の仕事が、その街に希望と命をもたらすことです。そのため、人々が日々の仕事の中で神と他者に仕え、職場と都市が変革されるよう準備します。

LIGHT PROJECTでは、働くクリスチャンが、「信仰と仕事」を統合して、毎日の仕事を通して、職場でイエスの光(Light)を輝かせることができるように励まし、養うことを目標としています。

このブログを通しても、皆さんの励ましと役に立てれば嬉しいです。